九州S-1グランプリ2014

10月19日(日)、九州の40蔵の日本酒のなかから、食中酒ナンバーワンを決めるという恐ろしい企画「九州S-1グランプリ2014」が開催されました。

何で恐ろしいのか、と言うと。
九州各県から、蔵元さんが自慢のお酒を持って東京・青山までいらっしゃるのですが、一回戦でその半分が、彼らの目の前で「落選」するのです。
もちろんそれでも、最後の種明かしまでポーカーフェイス、どころか、笑顔でいなければなりません。会場内の緊張感は、えも言われぬもの。命削ってお酒づくりをしている蔵元さんにとって、心臓キュウキュウの企画。

審査員は、お客様。
勝ち抜き方式で、日本酒40種類が20種類へ、そこから8種類へ、最後は4種類が決勝まで残り、その4種類はお客様全員でテイスティングし、ランキング付けします。

それぞれの戦いで、まぐろのお刺身、ポテトサラダ、厚揚げの煮浸し、豚肉の塩麹焼き、とのマリアージュが試されます。味付けは敢えての東京風。東京の皆さんにとって、一番の食中酒を選んでもらうため。サスガ!

今年の栄えあるグランプリは、八鹿酒造さんの「吟醸酒 極上八鹿」
とてもすっきりさらさらな飲み口、きれいなお米の味がほんのり下支えしてくれる、清楚な美人さんのようなお酒でした。

2位は、去年から日本酒造を復活させた、壱岐の重屋酒造さんの「純米大吟醸 横山50」。
爽やかな甘みと旨味のバランスが、華やかで印象的でした。
日本酒造り復活のために、複数の酒蔵さんの助けがあったということで、造り2期めで2位受賞のお酒ができた感動の物語に、会場の湿度があがりました。

3位は、天吹さんの裏大吟醸「愛山」でした。こちらも綺麗な甘みと芯のあるシッカリさがきりりと、美しいお酒です。表の大吟醸は、新酒鑑評会用で山田錦。こちらは、地元の酒米「愛山」を使って、同じ作り方をしたものです。

4位となったのは、私も大変お世話になっております小松さん、万齢の純米吟醸「希」です。お米の甘みをすいすいーと引き出しながらも、万齢らしい力強さ。うふふふ。

東京ではなかなか飲めない銘柄ばかりですが、いずれも優しい旨味が料理と上手く調和する、素晴らしいお酒ですので、少しずつお目見えするといいですね!

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