2020年7月17日、東京・池尻大橋に「sake restaurant & shop めでたし」をオープンしました。悠久の歴史をもちながら常に進化し続ける日本酒と、日本酒と共にあることでより豊かな表情を見せる料理を楽しめるレストランと、小さなショップを併設します。
店名の「めでたし」は古典日本語で、「愛づ(めづ)」の連用形と「甚し(いたし)」 が組み合わさったものです。枕草子や平家物語などにも登場し、
「素晴らしい」「見事だ」「りっぱだ」「喜ばしい」「祝うべきだ」
などの意味を持ちます。
「めでたし」では、生産者が丁寧に育てたり獲ったりした食材を、シェフが愛でながら仕立てます。
そして、酒蔵が心を配って醸したお酒と一緒に、作家の手で造られた器に載せて、お出しします。
今、私たちは本当にたくさんの物に囲まれて暮らしています。あまりにも効率的に手に入るようになり、それを当たり前に思いがちですが、一つひとつに目をかけ耳を傾けると、みんな貴重で、特別なものだと知ることができます。「愛でる」ということは、それぞれの持つ個性に気がつき、その素晴らしさをしみじみと褒めたたえることだと感じています。
「めでたし」に揃うのは、誰かの思いと行動によって生まれたものばかり。
それを召し上がるお客様にとって、ご自身を愛でるひとときになれば幸いです。
レストランでお出しするお酒や調味料等のうち一部は併設するショップで販売します。気に入ったものがあればご自宅でも楽しんでいただいたり、贈り物にしていただけます。
chef 五嶋 千裕
1987年生まれ、愛知県出身。
実家は、複数の鮮魚店を経営。実家の事業にも携わり、魚の目利き、捌き方、調理法などを実践的に習得しました。小さな頃 から料理を人につくってあげるのが好きだったといいます。
2011年、兄・慎也と共に、墨田区押上で飲食店「ごでん屋」を オープン、本格的に料理の道へ。おでん、フランス料理などを独学で料理を体得していきました。2013年、墨田区京島に移転した「ごでんや」は、当時まだ珍しかった日本酒と料理のマリアー ジュで話題となり、テレビ・雑誌等でも取り上げられました。さらに「日本酒を世界の食中酒とする」という目標を推めるべく、 2015年香港へ移転し「GODENYA Hong Kong」をオープン。
日本・フランス・広東料理などの要素をとりいれたコース料理、 その1皿ごとに1種類の日本酒を温度・温め方・器を変えてペアリングしていくスタイルは香港でも話題を集め、開店3ヶ月で 香港有名メディアでベスト15となり、数ヶ月にわたって予約が取れない人気店になりました。 自身は2016年末に帰国し赤坂のビールバー「sansa」のシェフとして、クラフトビールのペアリングコースなどを手がけました。